ミラーリング

話している相手が安心するように、あるいは親近感を覚えてくれるように、といった目的で、相手の動作や話す調子をまねすること。

時々、交渉などの場面で使うテクニックのひとつとして紹介されていることがあります。
しかし不用意に行ったら、それこそ“猿まね”のようになってしまい、相手が「バカにされている」と感じてしまうでしょう。

テクニックとして紹介するときに、「露骨にやらないように」とか「相手が気づいたら、すぐにやめろ」といった注意事項がつけ加えてあったりします。親切な説明のように見えますが、そもそも小手先のテクニックで信頼関係を築こうという姿勢が問題ではないでしょうか。特殊な状況で、しかも相当に高度なテクニックを使ってさりげなく行わないと、信用を失ってしまうのが関の山ではないかと思います。

目の前の相手と仲良くなりたい、心を開いてもらいたい、良好な関係をつくりたい、こんな気持ちが本当にあるのなら、姿勢、話す速度、さりげないしぐさなど、いろいろな面で相手と同調するように無意識に身体が動くはずです。そしてそれが相手に安心感を与え、相手も同調してくるでしょう。

このように、まっすぐな気持ちで正面から相手に接し、相手を楽しませたり自分が楽しんだりすることが、社会人としての基本だと考えています。