やる気と報酬

最初に金銭報酬が与えられて課題に取り組むと、報酬がなくなった際には、
本来は楽しめる課題に対してもやる気が失せてしまう傾向があります。
これを、アンダーマイニング効果といいます。

自分が好きで始めたことでも、そこに報酬という要素が加わった場合、
報酬によってやる気が左右される状態になってしまいます。
好きなことでお金をもらえたら幸せだという気持ちは、持続し難いということなのでしょうか。

例えば子どもの成績に対して、親がおこづかい（ご褒美）を与える行為は、おこづかいを与え続けない限り勉強しないという状況をつくる可能性があります。
親のねらいは､これきっかけに子どもが勉強をする気になってくれることです。でも子どもにとっては、おこづかいをもらうことが勉強の目的になってしまうかもしれないのです。
昨今は親だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんがご褒美を与える機会も多いでしょう。
「テストで100点を取ったよ！」「じゃあ、ご褒美におこづかいをあげようね」
どこにでもある会話ですが、子どもが進んでいく方向を決める上で落とし穴があるので、要注意です。